糖尿病療養指導士

糖尿病療養指導士という資格があります。この資格はアメリカやカナダで1980年代に生まれて、日本では2000年代に入ってから導入されました。

糖尿病の治療には患者さん自身が生活習慣や食事の自己管理をすることが不可欠ですが、その自己管理を患者さんに指導するための高度な専門知識を持って認定試験に合格した人が糖尿病療養指導士です。

誰がこの認定試験を受験できるかというと、看護師さん、管理栄養士、薬剤師さん、臨床検査技師さん、理学療法士さんです。一時期は准看護師さんや栄養士さんにも受験資格がありましたが、現在はありません。（一度合格すると、講習会を受けて資格の更新ができますので、現役で資格を持っている方の中には准看護師さんや栄養士さんがいらっしゃいます。）「あれ？お医者さんは？」と思うかもしれませんが、この資格は医師の指示の下で患者さんに療養指導を行うことのできるというものですので、医師はこの資格試験を受ける必要がありません。そもそも高度な専門知識を持って療養指導を行えることが医師の大前提だからです。

治療に際して、専門家に相談しながら自己管理のサポートを受けたいという場合には、糖尿病療養指導士の資格保持者がいる病院のリストが公表されていますので、その病院へ行くというのも一つの方法だと思います。

とはいえ、必ず資格を持った人がいる病院へ行けない場合も多いでしょう。糖尿病治療の自己管理で一番大変なのが食事の管理ですが、最近では栄養士さんが糖尿病患者さんのために塩分量や栄養のバランスを考え抜いた手作りの食事を宅配してくれるサービスなどもありますので、うまく利用したいですね。
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